本
『アジアを語ることのジレンマ』(岩波書店、2002)の序章に当たる。 「アジア」という概念に出会うこと。特に中国人である著者の孫歌氏が「アジア」という概念に出会うことは、一つのストーリーであり、事件でもあることをこの論はよく示している。孫歌氏は…
韓国で『思想としての3・11』という本が出版されています。 佐々木中(理論宗教学)、鶴見俊輔、吉本隆明、中井久夫、木田元、山折哲雄、加藤典洋など。 http://www.aladin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8976823745
やっとキム・フン氏の講演会が終わって一息ついたので、本を読む時間ができた。今年の李箱文学賞を受けたキム・ヨンハの「トウモロコシと私」を読む。 とても知的で小説の語り方(ナラティブ)に意識的な作家である。まったく実人生の質感を持っていないのに…
長い序文が付いていて、この著の問題意識の背景と著者の個人史との関わりや、アカデミズムの現状への批判的介入など、あるいはジェンダーや学閥、地方などの様々な機制によって弱者として疎外される人々への解放の企図など、実に多くのことが語られている。…
博士課程の李敬淑さんに韓国で買い出しをしてもらい、書籍が入荷しました。重い本を運んでもらってありがとうございました。 クォン・ミョンア『植民地以後を思惟する 脱植民化と再植民化の境界』 クォン・ミョンア『歴史的ファシズム 帝国のファンタジーと…
1970年代パク・ジョンヒ政権下での民主闘委や南民戦などの闘争に加わって、後パリに亡命してタクシー運転手、観光ガイドなどの職をしながら20年に渡る亡命生活を送った洪世和氏による本。『コレアン・ドライバーは、パリで眠らない』は韓国で1995年に出版さ…
昨日、川口隆行さんから贈っていただきました。 高野吾朗「試論;小説・戯曲・映画・絵画における被爆者の”性的”描写について」 野坂昭雄「核批評と核SF」 柳瀬善冶「透視的な終末あるいは襞のなかの偶有」 中野和典「空洞化する言説」 川口隆行「街を記録…
かなり長い内容見本がpdfで読めるので、リンクしておきます。 矢吹晋×藤野彰の対論「なぜ今、客家に注目するのか」の部分、約50ページ。 http://www.toho-shoten.co.jp/jbook/pdf/9784497210159.pdf 客家と中国革命―「多元的国家」への視座作者: 矢吹晋,藤野…
今日、長谷正人『映画というテクノロジー経験』を買ってきて、さっそく読む。第1章「リュミエール映画の考古学――「自生性」の発見」がことに秀逸。映画的な視覚のあり方を自然的な意味に満ちた視覚とは乖離し、対立した無意味なものとして位置づけるところに…
これも2010年に出されたキム・ソヨンの新刊。韓国映画を10の観点とテーマから読み解いた評論集。映画史的な観点からも興味深い本です。目次は以下の通り。 1景 境界 境界の景観 『境界』――韓国映画の新たな景観 2景 近代の原風景 『青春の十字路』――現存する…
キム・ソヨンの2010年の著書。解放前の韓国映画を主な対象とした著。目次は以下の通り。 第1章 近代の原風景 韓国映画の原風景――写真、活動、継父、継母 新女性の始まりと映画的再現 朝鮮映画という「ナショナル」シネマ――活動写真愛好家と婦人席 韓国映画史…
上のファン・ホドクさんの著書が入っている叢書のシリーズ。アガンベン、バルディウなどの著書が入っている。 http://book.interpark.com/display/collectlist.do?_method=ListSeriesBook&sc.shopNo=0000400000&sc.seriesNo=30107
http://www.aladin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8955593120 ファン・ホドクさんの新刊(韓国語)。目次は以下の通り。 目次 プロローグ 序論. 占領と植民、如何に見るべきか 1. 神話と政治―信仰と約束の体系 01.天皇制国家と贈与の思想―大日本帝国憲法…
ようやく週末に至って、あちこちネットを見て回る。キム・ソヨンさんが編者となって『アジア映画の近代性と地政学的美学』を2009年に出していたことを知る。 2006年に出された『トランスアジア――映像文化』の第2弾ということになるらしい。この2弾目もアジ…
2009年に名古屋大学で行われた連続講演会を単行本にしたもののようです。台湾の作家たち(陳玉慧、朱天心)、文学研究者(張小虹、垂水千恵、梅家玲)などの論が収められているようです。 http://web.mac.com/mazuki/%E7%9C%9F%E6%9C%88%E6%B4%8B%E5%AD%90_Y…
在日コリアンの市民権や社会的権利に関して、在英アイリッシュとの比較を通して論じたもののようです。このような視点が強く要請されているように思います。 目次 1章 参政権への問いかけ 2章 イギリスのアイルランド支配 3章 日本の近代化と東アジア侵略…
7月20日に発売だそうです。 http://www.bk1.jp/product/03428302 焦土の記憶作者: 福間良明出版社/メーカー: 新曜社発売日: 2011/07/19メディア: 単行本 クリック: 7回この商品を含むブログ (6件) を見る
こちらに詳しい内容紹介があります。 http://www.eonet.ne.jp/~yfukuma/sub1.html 辺境に映る日本―ナショナリティの融解と再構築 (KASHIWA学術ライブラリー)作者: 福間良明出版社/メーカー: 柏書房発売日: 2003/07メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を…
必要があって、スーザン・ソンタグの『隠喩としての病い』を読む。癌の持つ隠喩的イメージ、社会的イメージについて考える必要のため。 以前に読んだときには感じなかったが、この本がきわめて時事的な問題に触れている社会的文脈を持ったものであることに改…
http://www.aladin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=8972880760
1993年の本で、今は品切れです。何とか手に入れたいものですが… 漂泊の人びと作者: 緒方修出版社/メーカー: リヨン社発売日: 1993/10メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (1件) を見る
http://cup.columbia.edu/book/978-0-231-15874-9/sayonara-amerika-sayonara-nippon 来年の2月ごろに出版とのことです。楽しみです。 以下、紹介文より引用。 As he unpacks the complexities of Japanese pop production and consumption, Bourdaghs inter…
斉唱-アイデンティティ・国民国家・ジェンダー-" title="斉唱-アイデンティティ・国民国家・ジェンダー-">斉唱-アイデンティティ・国民国家・ジェンダー-作者: チョン・ヨンヘ出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2003/08/07メディア: 単行本購入: 3人 クリッ…
今、『家の光』に連載している熊谷達也の小説「光降る丘」が、宮城県耕英地区という岩手・宮城内陸地震で被災した地区を舞台としています。興味深いのは、この地域が満州から引き揚げてきた戦後開拓民たちによって開拓された地区で、その開拓者一世と、地震…
南富鎮著 翻訳の文学ー東アジアにおける文化の領域ー 韓国近現代戯曲選―1930‐1960年代作者: 柳致眞,呉泳鎭,車凡錫,李根三,咸世徳,朴泰圭,明眞淑,石川樹里出版社/メーカー: 論創社発売日: 2011/05メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る ナボコフ…
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