受験を終えて

 
 25日、26日と娘の大学の2次試験があって東京へ行って昨晩帰ってきた。娘のために家族総出で出かけて、まさに一家の総力戦と言ったところ。二日間の試験が終わって、とうとう長い長い総力戦が終わったわけだが、まだ実感はわかない。
 
 娘の話だと、模擬試験のときよりもよく出来たということだから、たぶん合格できることと思われる。そういうわけで、受験中に大学の近くの不動産屋をめぐってアパートを見せてもらい、仮の契約をすませる。ただ、親は二人ともいいアパートと思ったものの、受験後実地にそのアパートを見た娘は6畳と広い台所のあるアパートなのにどこも気に入るところがない、とこぼしていた。もっとトレンディドラマに出るようなこぎれいなマンションを想像していたらしい。でも台所がとても広くて、テーブルを置いたり小さな部屋として使える作りなので、とてもいい所なのだけれど。
 
 一晩ぐっすりと眠って、今日から受験以後(ポスト受験)モードに突入。まだ親は慣れないが、娘本人はすぐにモードを切り替えて今日は買い物、明日は友達とあって旅行の計画、明後日はカラオケと切り替えの早いこと、早いこと。3月には合格発表を見に10日に東京、その前に友達と1泊2日の卒業旅行、後半に韓国の母親の実家へ挨拶に行くということで、その間できなかったことを忙しく一気にやりそうな情勢。
 
 一方、こちらはと言えば、これまで娘の受験ということで免除されていた試験関係業務がさっそく今日から当たるようになり、休む暇なく今日から採点に突入。体がくたびれているので、全然集中できずはかどらない。疲れもあって、娘の巣立ちを思ってメランコリーに陥る。
 
 思えば本当に何でも話してくれる娘で、受験のこと、友人のこと、趣味のこと、恋愛や男女関係のこと、何でも話してくれて、常に癒されていた。おそらく韓国と日本とを行ったり来たりしてその度に家族の結束は強まったので、それで何でも話すようになったのだと思うが、私も実はメランコリーのこと、更年期のこと、趣味のこと、と何でもよくおしゃべりした。今日は受験が終わって、現実にぶつかる不安について、一人暮らしの不安についてけっこう長いことおしゃべりした。お金がない(本当はそんなことはないのだが)ことで現実の壁にぶつかることを不安に思っているようだ。お金はいくらあっても足りないこと、お金を範囲の中で使うことはすごく重要な勉強であることを言って上げる。一人暮らしの不安は大きいだろうけれど、乗り越えて素敵な大人になってほしい。