新学期

 
 今週から新学期。ようやく半分(2コマ)を終える。
 
 夏休みが短かったため(もちろん震災によって)、前期のレポート採点を終えてすぐに新学期となり、成績への対応が終わらないうちに新学期ということになった。成績への不満や疑問点を学生から訴えることが認められているので、何人か研究室にやってくるのである。それにも追われて新学期の準備にも追われ、とにかく落ち着かないことこの上ない。
 
 少しこの頃平常点を厳しく取るようにしたためか、今学期のクラスは思ったよりも人数が少なかった。文系クラス110人くらい。理系クラス7,80人くらい。ちょうど理想的な人数と言えるかもしれない。
 
 時々震災直後のことを思い出す。学生の自己紹介に震災半年での感想などを書いてもらったことのためでもあるが、思ったよりも多くの学生が被災地に行ってボランティアなどをしていることに力強い思いをする。被災地とそれ以外の地域(仙台も含む)との格差が広がっていることに言及している学生が何名かいて、心が痛む。やはり親戚や友人、クラスメートなどが被災した学生もけっこういた。
 
 震災のことがずいぶん遠いことのように思われるという学生の感想も多かった。確かに電気もガスもなかった時間のことは、もう遠い記憶となっている。だが、何もかもの雑事から解放されて家族や友人たちのことに集中し、そしてフェイスブックでの交流に切実に癒されていたあの時期のことは忘れられない。今から思えば贅沢な時間でもあったのかもしれない。