この頃

 
 なぜか中国からの留学生とよく話をする。この春から直接指導学生に2人入ったというのが主な理由だが、今学期「中国・台湾・香港映画の理解」というテーマでの授業をやっているという理由もある。そんなわけで色々と話をする機会が多くなったわけだ。
 
 今日は最近の中国映画の動向について色々と話を聞いた。2000年以後の中国映画の潮流としては、陸川(『ココシリ』、『南京』)、ジャ・ジャンクー(『プラットホーム』、『長江哀歌』、『四川のうた』、『世界』)、そして寧浩(『クレイジーストーン』)などが主な監督だそうだ。彼らはみな北京電影学院を出ているので、「学院派」と呼ばれているのだそうだ。
 
 『ココシリ』はたいへん力のある映画で授業でも取り上げたが、寧浩(ネイホー)のことは初めて聞いた。調べると日本でもDVDが出ているらしい。少予算で中国の日常生活に密着したコメディーを撮っている監督らしい。大作映画が盛行している中国で、身近なコメディーがむしろ人気を博しているということだろう。
 
 『狙った恋のおとし方』(中国原題『非诚勿扰』)も同じように日常生活に取材した軽いタッチのコメディーだった。中国の成長に伴って、そんな軽くて都会的でちょっとひとひねりした感じの映画が流行ってきているのかもしれない。やはり2000年以後、香港映画は低調だと言うことである。